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ミャンマー一人旅(4)〜国立盲学校にてライブ〜 [ライブ]

6月29日(土)、ヤンゴンの国立盲学校にて、ボランティア・ライブしてきました。この学校には生まれた時から視力が無い生徒さんや、大人になってから視力を失った方など、6才〜20代の生徒さんが約117名。点字の勉強やマッサージの技術等を学ぶ為、寮に入って通学してるそうです。
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27日に事前打ち合わせに伺うと、校長先生と音楽担当のSein(ダイヤモンドを意味するそうです)先生、そしてマッサージの勉強を続けていらっしゃるウーさんが明るい笑顔で迎えてくれました。
ライブ会場の下見と、生徒さん達の授業風景なども見学させてもらいました。小さな教室に5〜6名ずつ。先生と一緒に一生懸命、点字の勉強をしてる子ども達の姿がとても印象的でした。
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そしてライブ当日、朝10時に到着。
10:30頃、生徒さんがだんだん集まってきたので、演奏前に一人一人握手して「ミンガランバー(こんにちは)まみです!」とみんなにあいさつ。

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11:00開演。演奏中の通訳は、祖父の絵手紙が縁で出会った、NHK国際ラジオ放送ディレクター・ミャンマー人のキン・エイ・ンゲさんが(出産の為ミャンマーに滞在中)手伝ってくれました。自己紹介に続いて、私がミャンマーと出会った経緯を説明し、祖父がビルマで戦死してる話〜絵手紙の話〜そして絵手紙に曲を付けたCD「ビルマからの便り」がきっかけで出会った、キン・エイさんを紹介!ここまで説明するのに時間かかったけど、みんな真剣に話を聴いてくれました。

「今日は感じるままに、その時の気持ちを大切に演奏しよう…」と思い、あえてプログラムは決めていませんでした。
ふと窓の外から、小鳥のさえずりが聞こえてきました。
「みんな、小鳥の声が聞こえますね〜。私の祖父が戦時中にビルマで描いた絵の中に小鳥の絵があるんだけど、その絵に曲を付けた“小鳥”という曲を演奏しますね」
インストの曲を、しかも私のオリジナル曲をみんなは受け入れてくれるだろうか?ほんの少し不安もあったのですが、みんな真剣に聴いてくれました。そして演奏が終わると大きな拍手が!
「みんな、ミャンマーの幌馬車に乗った事あるかな?」っと訊ねると
「ある〜〜!」
「祖父の一味さんが、幌馬車の絵も描いて送って来たので、幌馬車っていう曲を演奏します。みんな、幌馬車に乗ったつもりで聴いてね」っと言う事で、幌馬車を演奏。またまた大きな拍手が。
「みんな、馬車に乗った気分になった?!」と訊ねると、みんなニコニコしながら「乗った気分になった〜」っと(笑)ああ、よかった〜。
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続いて「ビルマの少女」を演奏した後に、世界の名曲からシューマンの「子供の情景」、手拍子でリズム手伝ってもらいながらA.C.ジョビンの「ワンノートサンバ」。これが結構うけました!生ピアノじゃないし、簡易キーボードの音は決して良いとは言えないけれど、私の音がみんなの心に届いたみたいで、ほっとしました。

その次は、私は海を越えてミャンマーに来たので、日本の歌から「海」を歌いました。
1番が終わる直後に、予想外のタイミングで、部屋が割れそうなくらい大きな拍手が湧きました。一瞬にして私の目は涙で一杯になりました。こんな大きな拍手をいただいたのは、私は生まれて初めてです。不思議な感動で胸がいっぱいになりました。
続いて「竹田の子守唄」も1コーラス終わる直前で大きな拍手が…。キン・エイさんが、歌詞の意味を説明してくれて、更にイメージをひろげてくれました。
最後に、再び『ビルマからの便り』から「ロンジーと太陽」を弾き語り。以前、キイ・エイさんがミャンマー語の訳詞を書いてくれたので、彼女も歌ってくれました。コーラスは生徒のみんなも一緒に大合唱!そして最後に「祈り〜Pray」を歌いました。

ラストはリクエストで「上を向いて歩こう」。ミャンマー語の歌詞も付いてるので、みんな歌ってくれました。この曲は世界中どこでも人気ですね。そして一番最後はSein先生と一緒に「花」をセッション。終演後、日本語とマッサージを勉強してる学生さんが「楽しかった!」と声をかけてくれたり、「僕のお母さんも聴きに来たよ」っと紹介してくれたり...みんな笑顔が素敵でした。
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目が不自由だというハンディを抱えながら、それぞれの夢に向かって勉強してる姿を見て、私の方が逆にパワーをいただいたような気がします。
そして私の音楽がみんなの心に届いたなら、それだけで幸せです。
生まれて初めての“拍手”を経験して、忘れられない一日になりました。

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(パガンFMスタッフの方、Sein先生、キン・エイさんと)

バガンFMラジオも私の活動を取材したいとのことで、ライブ収録とインタビューを受けました。
そしてせっかくなので、この学校で日本式マッサージを勉強中の女の子に、マッサージしてもらいいました。(1H=4000チャット・約400円位)とても素晴らしいマッサージで大感激です。毎日通いたいくらい!地元の方々も、日常的にこの学校でマッサージを受けてる様でした。
その他、ピアノのワンポイントレッスンしたり、朝から夕方まで長い一日だったけれど、中身の濃い一日でした。

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帰りはキン・エイさんと二人で、ミャンマーの市場を歩きながら、ミャンマーの盲学校事情、子ども達の病気の問題、子ども達の未来について等々・・・色んな話をしました。
今回二人で一緒にミャンマーでボランティア・ライブできた事、語り合った事は、きっと一生忘れられない思い出です。

祖父・後藤一味は32歳で戦死しましたが、彼が描き残した絵手紙は70年の時を越えて、色んな出逢いを繋いでくれてます。次はどんな出逢いが待っているのかな?...楽しみです。



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